『新版 宿題ひきうけ株式会社』吉田足日(理論社)
誰もが一度、学生時代にあったら良いなと思う『宿題ひきうけ株式会社』
そんな会社がとある小学校の5年1組で設立されました。
高度経済成長期の1960年代。
一千万円の契約金でプロ野球選手。大学を出て就職して月給二万五千円。
「野球ばっかりやっていて一千万円。一生懸命勉強して二万五千円。
勉強するのが、まるでばかみたいだわ」
「一千万円ほどじゃないけど五百円ぐらいなら確実に儲かる方法があるよ。
友達の宿題を代わりにやって代金を貰うんだ。」
こうして『宿題ひきうけ株式会社』が設立されました。
ですが世の中そう上手くいくはずもなく、後ろ指を指される活動はいつかバレてしまうものです。
ある出来事をきっかけに先生に見つかってしまい、会社を続けることができなくなってしまいます。
「学校の宿題がない時代に生まれたかった」
こんなことを学生時代に考えた方も多いと思います。
でも、学校の宿題がない時代の子どもたちにも「宿題」はあるはずです。
現代は「ある水準の学力」が必要な時代。だから学校の宿題が「宿題」です。
「宿題」は子どもたちが生きていくために必要な力を身につける練習。
子どもたちの「宿題」は時代とともに移り変わっていきます。
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子どもたちの「なぜ勉強をするのか」「なぜ宿題をしなければいけないのか」という疑問に対する1つの答えが見つかるはずです。
是非、保護者の方にも読んでいただきたい1冊です。
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